続・消費税増税の前に

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 先日、消費税のことについて書いたのですが、肝心なことを書くのを忘れてました。

 ごく簡単にいえば「将来この国をどうしたいの」というデザインの部分です。

 消費税の論議はおおよそ「社会保障の財源がない」というところから始まります。つまり、このままでは国の会計が「やりくり」できなくなりますよ、という考え方です。

 やりくりができなくては借金は増える一方なので、ある意味正論のように見えます。与党の政治家にはこれをもって「責任ある政治だ」と叫んでいる方も多いですね。

 しかし、もっと「そもそも論」としての「国のすがた・かたち」に踏み込んでこそ「責任ある政治」と言えると思います。大前提となるのは「少子高齢化社会」です。

 まず、どの程度まで「少子高齢化」を許容するのか、少子高齢化に対してはどの程度歯止めをかけるのか、それともサイクルに任せるのか。少子高齢社会でも経済成長を目指すのか、ゼロ成長でも生活の質を改善する「定常型社会」でいいのか、というデザインが必要で、その上でないと、社会保障に対する負担と享受する福祉の適切なバランスは導けないはず。

 それがなくて、いきなりやりくり(しかも節約の話をせずに)の話をするから国民にとってわかりづらい話になるのです。

 日本人は、そんなに、手前勝手でもなく、単に負担が増えることに怒っているのではないと考えます。増える負担に「どのような意味があるか」がわからないこと、わかりにくいことに怒るわけです。

以下、産経新聞「主張」欄からの引用です。

福田康夫首相が消費税の引き上げについて「決断しなければならない大事な時期だ」と述べ、今秋の税制抜本改革に向け強い意欲を示した。ここまで首相が踏み込んだのは初めてといえる。

 政府は財政再建の第1段階として、基礎的財政収支を歳出・歳入一体改革で2011年度に黒字化することを目標としている。そのための工程表は「骨太方針2006」で策定されたが、歳入面はあいまいだった。

 例えば来年度からの基礎年金国庫負担割合2分の1引き上げの財源確保すら、選挙を意識して先送りされてきた。そうした意味で、首相の意欲は評価に値しよう。

 ただ、首相は消費税の引き上げ時期や幅については世論の動向を見てからとした。今後の議論の行方によっては、その実現性や財政規律の面で懸念が拭(ぬぐ)えない。与党内にもさまざまな議論が渦巻いているからだ。

 首相が「世論の動向を見ながら」でどうするというのでしょうか。国民が「政治の動向」を気にしているというのに。

 やはり、人間は自分たちが、どのような流れのなかで行動・活動しているのか、を把握しなければ不安ですし、モチベーションが上がらないのです。

「どこに行くのかまあよくわからんけど、とにかくついてきて」と言われるのと「この目標にこのルートで行こうとしている。予備のルートはこっちで、到着目標時間はこのぐらい」と言われるのでは、どちらが安心かは一目瞭然でしょう。

 このデザインとルートを指し示すことが政党の役割であるはずなのですが・・・「船頭多くして船山に登って」いることに気づかないのでしょうかね。

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